La Dea delle Foreste
ラ・デア・デル・フォレスタで起こる日々の出来事・・・

彼女のあだ名                 


 「じゃあな、困り眉!がんばれよ!」


俺は別れ際にもう一度そのあだ名を呼ぶ。彼女はまた困ったように眉をひそめて何か反論していた。
やれやれ・・・まだまだあだ名で呼ぶ必要がありそうだな。

なんて思っていたら、よくよく考えてみると困らしているのは俺のほうだ。
ふとそれに気付いた瞬間、思わず笑みがこぼれてしまった。




エルミーラ。出会った頃に比べたら随分と笑みが増えた。
最初の頃なんて話しかけた時、おどおどしていて何処か影があった。
境遇のせいもあり、何処かしらで遠慮していたりと随分と内向的だった。

だが、今ではすっかり俺の話に笑ってくれたりしてくれる。
仕事の面でまだまだ困ったりはしてるみたいだけど、
いつしかあだ名を呼ばせないぐらい、普段から明るい彼女になって欲しい。


実はその意味をこめてのあだ名なのだ。




そういえば、カーニバルの件はどうしようか?

エルミーラがカーニバルを見たことがないというのはちょっと意外だったけど、
あんなにも楽しそうに語っている姿を見たら思わず誘ってしまった。
彼女の反応は案の定、目を輝かせて答えてくれた。


フフッ・・エルミーラとカーニバルか・・きっと楽しいひと時になりそうだな。
また一つ、楽しみが増えたよ。




「いつか」のためのことに思いを馳せて口笛を吹きながら、俺はシェーンハルス邸を後にした。
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