La Dea delle Foreste
ラ・デア・デル・フォレスタで起こる日々の出来事・・・

illusione                 



ゴトッ、、ゴトッ、、ゴトッ、、ゴトッ、、、




馬車の揺れと蹄の音が刻む単調な律動に、ついまどろんでしまったか・・・




暖かい木漏れ日と鳥のさえずりや川のせせらぎが

徐々に私を夢うつつから現実の世界へと引き戻してくれる。



幾つもの森を抜け、川を渡り、木々の切れ間から望む丘の上に、

少し懐かしくもある見慣れた風景が広がってくる。


この館を出たころはまだ雪が残っていたのだったな・・・







あれは夢なのか現実なのか・・・

まどろみの闇の中でいくつもの幻影が陽炎のように浮かびあがっては消えていった・・・・




愛すべき妻カトリーンとジェラルド、ロベルティーネ、ヴィルフリートら子供達に混じって、

ずっと可愛がっていた妹リーゼロッテや、

かつて親友だったあいつの顔まで・・・・




もう過去は忘れたはずだったのに・・・・

未だに心の枷となっているというのか・・・・?








「お帰りなさいませ。旦那様」



ジュリオのその声で私はこの館の当主に立ち返る。


一ヶ月ぶりに戻る我が家は芽吹き始めた新緑に包まれ、

精気を取り戻した大樹の如き佇まいだ。




使用人たちは準備に大わらわ。

ジェラルドとヴィルフリートはまだ戻っていないようだ。

おや、リリィ・テイラーが大慌てで向かっているのはロベルティーネの部屋か・・・


この喧騒が宴の雰囲気を嫌が上にも盛り上げてくれている。



フフッ・・・・・さぁ、パーティーを楽しもうじゃないか。

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