La Dea delle Foreste
ラ・デア・デル・フォレスタで起こる日々の出来事・・・

優しさに包まれたなら                 


 おや、これはお嬢様。

お会いするのは先日のパーティー以来でございますね。

本日はどういったご用件ですか?



・・・左様でございますか。

気になって、と、いうことは、

あのパーティーの日の騒動をどちらかでご覧になっていたのですかね。

いえ、気には留めませんが、くれぐれも他言無用でお願い致しますね。



ええ、あの日から、何が変わったということはございません。

私はいつも通りロベルティーネ様をお慕いする執事でございますし、

エルミーラ様がジェラルド様とご婚約なさったせいか、

確かに館全体に穏やかな空気は流れておりますが・・・。



・・・いえ、思えばジェラルド様も館にお戻りになり、

旦那様も跡取りが決まったことでどこか安心した表情をしておられます。

ロベルティーネ様も、笑顔を見せる回数が心なしか増えたようでございます。

ヴィルフリート様は・・・。


えぇ、あのパーティーの最中、やっとお姿を現したジェラルド様に、

女性たちの視線が集中したその瞬間でございましたね、

ジェラルド様の、突然の婚約発表は。



期待と羨望に満ち溢れた黄色い視線が一瞬にしてどす黒い絶望と嫉妬の視線に変わり、

狂気の対象が一斉にヴィルフリート様に向けられた瞬間はとても見応えがございました。


ロベルティーネ様の男性嫌いに続いてヴィルフリート様が女性不審になってしまうのでは、

と、私、思わず心配になってしまうほどでございました。




しかしながら、今現在ラ・デア・デル・フォレスタに流れるこの空気は、

確かに「幸せ」のそれなのでございましょうね。

であれば、あの日、この館に訪れた「変化」は、

・・・とても大きく、優しい「変化」だったのでございましょう。



ラ・デア・デル・フォレスタは、この館は、

今まさに新しい時代が始まろうとしている瞬間なのだと思います。

暫くは当館も、主たちもお忙しい時間を過ごされることかと思われますが、

またしばらく致しましたらパーティー等にご招待させていただきますね。



おっと、立ち話が過ぎましたね、どうぞお入りください。

先日のパーティーでは、ゲストが多数いらっしゃったおかげで、

招待客の方々とゆっくりお話ができなくて残念だった、と主たちも申しておりました。

また丁度、新しい茶葉が手に入ったところでございます。

先ずはお茶をお淹れ致します。お話の続きは、また、それから、ゆっくりと・・・。
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