La Dea delle Foreste
ラ・デア・デル・フォレスタで起こる日々の出来事・・・

ただいま。                 


 「じゃあ、また来週ね」




 そう言ってヘイスティングスを後にしたのは、つい先程の事。だったと思う。 


 馬車に乗る時間というものはあっという間に過ぎるもので、ガタゴト揺られながら風景を見ていると気付けば周囲の景色は青々とした森林に変わっていて。

 …あぁ、我が家だ。と、途端に柔らかな気持ちになった。




 ―――しかし、その反面多少の後悔もある。


 いや、後悔……と言うにはは表現がきつかったかも知れない。

 対象を誤らないで欲しい。



 耳栓買ってくるの忘れてたなぁ。っていう後悔、かな。







  「イヤアアァアァァ!!!!ギャアアアアァァァ!!!!ジュリオオォォオ!!!!!!!ギャアァアア!!!!」





 屋敷に足を踏み入れた瞬間に右耳に放たれ、家中に響き渡るその絶叫を左耳から流して階段を上がった。




  「お帰りなさいませ、ヴィルフリート様!」


  「うん、ただいま。」



 いつも通りの家に安心を覚えつつ、いつ帰って来てもせっせと働いてくれているメイド達の“お帰りなさい”に優しく返事を返す。


 メイドといえば、新人が入ったと聞いたけど。
 早いうちに顔を合わせたいな。
 うちで働いてくれるいちメイドだからね。





 何だか今回帰ってきた感想と言ったら、所々が騒がしいなぁ。


 さっき外の倉庫辺りで黒いツンツンした小さい物体が変な動きしてたり。

 一瞬泥棒かと思ったけどちゃんと正装してたし…





 ……まあ、このせっかくの休日は余計な事を考えずに緑で癒そう。




 …でも……耳栓、……と、もしもの時の為に新しい縄もあったほうがいいよね。

 部屋に一度戻ってから近くまで買いに行こうかな。





 リナに同行を頼んでみよう。

 あぁ、良いタイミングで彼女が通り掛かった。



 「ねぇ、リナ!

 ちょっと買い物に付き合ってくれないかな。」






 さぁ、素敵な時間を過ごそう。

 この木漏れ日の下、我が家ラデア・デル・フォレスタで。


 
: 二男・ヴィルフリート : - : - : posted by La Dea delle Foreste :
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